施設紹介 倉敷中央病院 循環器内科

倉敷中央病院 循環器内科

 倉敷中央病院は倉敷紡績の社長で、大原美術館なども創設した大原孫三郎が地域医療のため、1923年に設立した病院です。

 循環器内科は当初は虚血性心疾患の診療に重点を置いてきましたが、現在では、循環器疾患全般の診療レベルの向上を目指しています。

 冠動脈インターベンションは、当科が最も得意とする領域で、慢性完全閉塞病変、左主幹部病変、分岐部病変、石灰化病変など、複雑病変の初期ならびに長期成績の改善のために様々な取組を行ってきました。その取組を紹介する形で、当初は倉敷ライブ、現在は中国四国ライブイン倉敷として、中国四国の先生方のご支援のもとに開催しています。お蔭様で、教育的なライブとして高く評価されています。

 現在、structural heart diseaseのインターベンションが注目されていますが、TAVI(経皮的大動脈弁留置術)では、本邦における臨床治験の施設として、心臓血管外科を含むハートチームで取り組み、現在、多くの症例を施行しています。また、閉塞性肥大型心筋症に対するPTSMAも施行しています。

 カテーテルアブレーションでは、心房細動を中心に難治性の不整脈を含め、良好な成績を上げています。更に、ICD、CRTDを含めた各種デバイス留置に加え、レーザーによるペースメーカーリード抜去術も行っています。

 循環器疾患の画像診断の進歩は目覚ましく、当科でも、より低侵襲診断が可能な最新の機器を導入し、心臓CT (Siemens 社Dual energy128x2)、心筋シンチ(D-SPECT)、心臓MRI(1.5T)を冠動脈インターベンションやTAVIなど、侵襲的治療にも積極的に活用しています。

 医療のレベル向上には、日常診療において問題意識を持ち、それを臨床研究に反映させていくことが重要と考えています。現在、冠動脈インターベンション領域に加え、様々な分野での臨床研究に取り組んでいます。その成果を、シニアレジデントを含め、国内学会、国際学会で発表を行い、また、論文発表の形でも世界に向けてメッセージを発信しています。

 引き続き、循環器診療を発展させ、あわせて、教育研修、臨床研究も充実できればと考えています。

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